Japanese
English
綜説
小児の拘束型心筋症
Restrictive Cardiomyopathy in Children
福嶌 教偉
1
Norihide Fukushima
1
1大阪大学大学院医学系研究科重症臓器不全治療学
1Department of Therapeutics for End-Stage Organ Dysfunction, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.1045-1049
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102344
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はじめに
拘束型心筋症(RCM)とは,何らかの原因で心室の拡張機能障害を起こす疾患で,原則的に心室の拡大はなく,心室収縮機能は正常である1).心室の拡張障害のために,心室の拡張末期圧が上昇し,結果として肺動脈圧,静脈圧が上昇するため,肺や全身の浮腫を引き起こす.これらの変化が,長期にわたると肺高血圧・肝実質病変は不可逆になる.
成人では水分制限・体重コントロールで進行をある程度防ぐことができるが,小児では身体の成長に伴い,症状が進行するため,若年発症であるほど予後不良であり,乳幼児期では発見と同時に心臓移植を考慮しなければならない.
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