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特集 疾患感受性遺伝子解析による呼吸器疾患の病態解析
慢性炎症性呼吸器疾患における遺伝子多型研究の現状とその意義
Significance of Genetic Study in Chronic Inflammatory Respiratory Diseases
今野 哲
1
Satoshi Konno
1
1北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野
1Department of Respiratory Medicine, Hokkaido University Graduate School of Medicine
pp.897-901
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102314
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はじめに
Hap-Mapプロジェクトの完成,ゲノムワイド関連解析(GWAS)などの網羅的遺伝子解析手法の発展により,気管支喘息をはじめとする慢性炎症呼吸器疾患においても,疾患感受性遺伝子の検索が目覚ましい進歩をとげている.しかし,common diseaseにおいては,疾患の発症予測という観点において,遺伝子多型研究の限界も明らかとなっている.このような現状のなか,遺伝子多型研究に携わる研究者は,遺伝子多型研究遂行の意義を認識し,また現状の問題点を理解したうえで,日々の研究に邁進する必要がある.本稿では,慢性炎症性呼吸器疾患のなかでも,主に気管支喘息を例に挙げ,遺伝子多型研究により明らかになった事実,および遺伝子多型研究の意義と,今後の方向性につき概説する.
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