Japanese
English
Bedside Teaching
心不全における閉塞型睡眠時無呼吸の陽圧呼吸治療
Positive Pressure Treatment for Obstructive Sleep Apnea in Heart Failure
安間 文彦
1
,
棚橋 保
1
,
弓野 大
2
,
青山 豊
3
,
室原 豊明
3
Fumihiko Yasuma
1
,
Tamotsu Tanahashi
1
,
Dai Yumino
2
,
Yutaka Aoyama
3
,
Toyoki Murohara
3
1独立行政法人国立病院機構鈴鹿病院循環器内科
2東京女子医科大学循環器内科
3名古屋大学大学院循環器内科
1Department of Cardiology, Suzuka National Hospital
2Department of Cardiology, Tokyo Women's Medical University, School of Medicine
3Department of Cardiology, Nagoya University Graduate School of Medicine
pp.1233-1238
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101848
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はじめに
慢性心不全は「慢性の心筋障害により心臓のポンプ機能が低下し,末梢主要臓器の酸素需要供給のバランスが破綻した状態,つまり酸素需要量に見合うだけの血液量を絶対的あるいは相対的に拍出できない状態であり,肺,体静脈系または両系にうっ血を来し日常生活に障害を生じた病態」と定義されている1).心不全における閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の有病率は11~38%と報告されている2,3).一方,心不全を併発していない一般人口のOSASの有病率は,米国では男性の24%,女性の9%4),韓国では男性の27%,女性の17%と報告されている5).すなわち,心不全におけるOSASの有病率は,一般人口に比し,やや高いと推定される.
本稿では,心不全におけるOSASの病態生理および診断と治療,さらにその臨床課題について概説する.
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