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特集 睡眠時無呼吸症候群(SAS)—臨床に役立つ最新知識Up to Date
睡眠時無呼吸症候群に対する陽圧換気療法(ASVを含めて)
Positive Airway Pressure Therapy including Adaptive Servo Ventilation for Sleep Apnea Syndrome
加藤 隆生
1
,
葛西 隆敏
1,2
Takao Kato
1
,
Takatoshi Kasai
1,2
1順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学
2順天堂大学大学院医学研究科心血管睡眠呼吸医学講座
1Department of Cardiovascular Medicine, Juntendo University School of Medicine
2Cardio-Respiratory Sleep Medicine, Department of Cardiology, Juntendo University School of Medicine
pp.745-750
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205760
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はじめに
睡眠時無呼吸症候群は一般的には上気道閉塞に起因する閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea;OSA)が多発する病態であり,OSAに対しては経鼻マスクを介した持続気道陽圧(continuous positive airway pressure;CPAP)で効果的に抑制され,循環器疾患などの合併症の発症や進行にも効果的であることが知られている.一方,一般人口では非常に稀ではあるが,心不全などの循環器疾患患者においては,呼吸中枢からの呼吸ドライブの低下・消失に起因する中枢性睡眠時無呼吸(central sleep apnea;CSA)も認められる.このようなCSAもCPAPをはじめとした陽圧換気療法によって抑制され,循環器疾患の進行を防ぐ可能性が示されている.
本稿では,OSAやCSAの病態生理に関する基本的な解説に加え,それらに対するCPAP治療とその他の陽圧換気療法の現状と今後の展望について言及することとする.
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