巻頭言
モンゴル平原の風は音がしなかった
岩坂 壽二
1
1関西医科大学第2内科
pp.1163
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101845
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広々とした自然,澄んだ風,こんな言葉をキーワードに旅をすることにした.もちろん4,5日の旅程でないと実現しない.そこで浮かんだのがモンゴルであった.
あまり知らない国,ガイドブックを求めたがたった1冊しかなく,インターネットで調べれば調べるほど怖くなって来た.A型肝炎,ブルセラ症,狂犬病,デング熱などなど…….生水が飲めないことはよくあることだが,蚊,小動物に咬まれることは危険と書いてある.乗馬を5時間しないとホテルに着かない.乗馬経験3回,もし落馬したら硬膜外出血,蚊に刺されたり,小動物に噛まれたりするかもしれない.真剣にキャンセルも考えたが,モンゴル平原の自然をきっちり調べ,海外渡航センターの教授に教えを乞い,完全に近い装備で臨むことを選んだ.旅行記3冊,歴史書1冊を読んで,旅行直前にはモンゴル国ウランバートル周辺は行ったことがあるくらいにまでに知識は膨れ上がった.
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