追悼
相澤久道先生を偲んで
三嶋 理晃
1
1京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
pp.944-945
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101789
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相澤久道先生が2011年2月にご逝去されたことに深い追悼の意を表する.相澤先生は1977年に九州大学医学部を卒業され,九州大学医学部附属胸部疾患研究施設助手,九州大学医学部附属病院呼吸器科講師,同助教授,国立療養所福岡東病院部長を経て,2001年久留米大学医学部内科学第一講座教授に就任された.その間,1994年度日本胸部疾患学会(現呼吸器学会)熊谷賞など多くの賞を受賞されている.また,教授就任後は,日本呼吸器学会常務理事など各種学会の要職を歴任されている.
相澤先生と私は様々な共通点を持っている.医学部卒業も教授就任も同じ年度であった.また,長年一緒に「呼吸と循環」の編集委員を務めさせていただいていた.相澤先生は極めて御多忙の中,投稿論文の査読,特集・総説の構想・執筆者の決定に真摯に取り組んでおられた.年に数回開催される編集会議で先生にお会いして,雑誌の内容に関する議論をするのが楽しみであった.また,数年前から,優れた内容の投稿論文に対して賞を授与するようになったが,その具体的施策に関する様々な提案を,目を輝かせてお話しになっていたのを思い出す.「呼吸と循環」は1953年に創刊され,その後一貫して座右の銘となる内容を持った極めてアカデミックな雑誌として高い地位を保ってきた.相澤先生のような高い見識を持った編集委員が多くおられればこそと考える.
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