Japanese
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特集 肺癌診療の進歩
分子標的薬の今と将来
Current Status and Future Prospects of Molecular-targeted Agents
井上 彰
1
Akira Inoue
1
1東北大学病院呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, Tohoku University Hospital
pp.1235-1243
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101165
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はじめに
2002年に登場したgefitinibを皮切りに,肺癌治療の領域にも分子標的薬の波が押し寄せ,今後更にその重要性が増していくことは確実である.開発初期に謳われた「副作用のない夢の薬」というような幻想はもはや誰も信じなくなったものの,リスク&ベネフィットを考慮して適切な対象に用いることで,従来の治療を凌駕する有効性を示すことが明らかになってきた.
本稿では,既にエビデンスが豊富な上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor;EGFR)阻害剤を中心に,近い将来,わが国の肺癌治療に重要な役割を果たすと思われる薬剤も含めて,分子標的薬の知見を概説する.
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