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第5土曜特集 アルツハイマー病――研究と治療の最前線
臨床・治療薬
タウを標的とする治療の将来
Therapeutic strategy for neurocognitive disorders targeting tau protein
田中 稔久
1
Toshihisa TANAKA
1
1三重大学医学部神経・筋病態学講座
キーワード:
タウ
,
アルツハイマー病(AD)
,
タウオパチー
Keyword:
タウ
,
アルツハイマー病(AD)
,
タウオパチー
pp.1059-1064
発行日 2023年12月30日
Published Date 2023/12/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu287131059
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アルツハイマー病(AD)に対する疾患修飾薬としてアミロイドβ(Aβ)を標的としたものが先行して開発されており,一定の成功をおさめている.ADを含めていくつかの認知症,神経変性疾患にはタウタンパクの異常蓄積に起因するものが知られており,タウオパチーと称されているが,このタウタンパクを標的とする疾患修飾薬も開発が進められている.免疫療法および核酸療法のようにタウタンパクの除去を目指すもの,リン酸化やグリコシル化などタンパク修飾に作用して毒性を解除することを目指すもの,凝集阻害を目指すものなど,さまざまな戦略に関して検討が行われている.このなかのいずれか,または複数の戦略が成功し,個々の病態に適した治療法が選択される時代がくることが期待されている.
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