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特集 肺癌診療の進歩
III期非小細胞肺癌に対する集学的治療とEBM
Multimodality Therapy for Stage III Non-small Cell Lung Cancer
米谷 卓郎
1
,
一瀬 幸人
1
Takuro Kometani
1
,
Yukito Ichinose
1
1独立行政法人国立病院機構九州がんセンター呼吸器科部
1Department of Thoracic Oncology, National Kyushu Cancer Center
pp.1221-1228
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101163
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はじめに
III期非小細胞肺癌は,1985年のUICCおよびAmerican Joint Cancer Committeeによる改定によりIIIA期とIIIB期に分類され,さらに1997年からT3N0はIIIA期よりIIB期に,同一肺葉内転移はIIIB期に変更された.IIIA期は原発巣の切除可能隣接臓器浸潤および肺門・肺内リンパ節転移を伴うT3N1と切除可能な原発巣と同側縦隔リンパ節転移を伴うT1-3N2からなる.IIIB期は切除困難または不能な原発巣と対側肺門・縦隔あるいは両側鎖骨上窩リンパ節転移を伴うT4NanyとTanyN3からなる.以後1996年と1998年に改定され,同一肺葉内転移はT4に分類された.この病期に対する治療方針はいまだ定まらず,施設ごとに様々である.
本稿では,このバラエティに富んだ臨床病期III期非小細胞肺癌に対する治療戦略およびその変遷について紹介したい.
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