Japanese
English
特集 脂質異常症治療の展望と課題
脂質異常症の薬物療法および非薬物療法
Drug and Non-drug Therapy for Dyslipidemia
斯波 真理子
1
Mariko Harada-Shiba
1
1国立循環器病センター研究所バイオサイエンス部
1Department of Bioscience, National Cardiovascular Center Research Institute
pp.1111-1119
発行日 2008年11月15日
Published Date 2008/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101144
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
Framingham studyにおいて,動脈硬化の発症や進展における「危険因子」という言葉が最初に使用され,喫煙,年齢,高コレステロール血症,加齢,高血圧などの危険因子の重積により引き起こされるという概念が確立した1).これらの危険因子のなかでも高コレステロール血症は極めて重要な因子とされており,その後の多くの疫学スタディや介入試験のエビデンスに基づいて国内外において診断基準やガイドラインが発表されてきた.わが国において2007年に発表された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」2)では,従来,高脂血症と呼ばれていた病態を脂質異常症とし,その診断および治療目標においてLDLコレステロール値に軸を置いている.
本稿では,動脈硬化症の予防を目的とした脂質異常症の薬物療法および非薬物療法を解説する.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.