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特集 高齢化社会の腎泌尿器疾患診療UpToDate
各論―認知症
認知症に対する非薬物療法
Non-pharmacological therapy for dementia
谷向 知
1
TANIMUKAI Satoshi
1
1愛媛大学大学院医学系研究科老年精神地域包括ケア学
キーワード:
認知症
,
非薬物療法
,
介護者支援
,
疾病教育
,
エンパワーメント
Keyword:
認知症
,
非薬物療法
,
介護者支援
,
疾病教育
,
エンパワーメント
pp.824-828
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000742
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はじめに
認知症とは,18歳以降に何らかの認知機能が低下したために生活に支障をきたした状態と定義され,認知機能障害に生活障害を伴っている状態といえる。また認知症では,認知機能の低下と脳の器質的な変化により妄想や抑うつ,性格変化,不眠などさまざまな認知症に伴う行動心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia:BPSD)も出現する。BPSDでは,これまで円滑に行えていたことができなくなったという不安や悔しさや,疾病受容に至っていない段階で周囲から過度な心配や制限などを受け,それに抗がおうとする言動がみられたり,介護者が認知症の特徴を十分理解しないまま,ただただ思いが先行して一所懸命かかわろうとした結果,関係性が崩れてしまったりすることも散見する。
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