書評
―宮城征四郎 監修 石原享介,谷口博之,藤田次郎 編―呼吸器病レジデントマニュアル (第4版)
長坂 行雄
1
1近畿大学堺病院呼吸器科
pp.952
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101119
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8年目の改訂で第4版が上梓された.初版以来20年を経て,すでに定評のある本書であるが,第3版から内容も使いやすさも大きく向上した.製本上の改良も見られ,30ページ増えたにもかかわらず冊子の厚さは変わらない.活字も工夫されて情報量も大幅に増えているが読みやすく図表も見やすい.片手に持って親指でページを繰れば見開き右端の表示で速やかに求める項目が見つかり,ペンを持ちながらの参照も簡単である.
内容も格段に充実した.執筆者は医師としても書き手としてもピークを迎えた方たちで気魄に満ちた記述は読んで気持ちがよい.最初の「診断へのアプローチ」の章は,検査など総論的な項目であるが“臨床現場で知りたい”内容が簡明に記されている.「救急の実際」の章では研修医が大急ぎでページを繰りながら必要な記載と分かりやすい図を見つけてほっとするのが目に見えるようである.
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