Japanese
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特集 呼吸困難からみた呼吸器・循環器疾患
呼吸器/循環器疾患の合併の頻度と機序
Incidence of Cardiovascular Disease in Patients with COPD and its Mechanisms
加藤 宏司
1
,
池田 久雄
1
Atsushi Katoh
1
,
Hisao Ikeda
1
1久留米大学医療センター循環器科
1Department of Cardiology, Kurume University Medical Center
pp.41-46
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100957
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はじめに
近年,慢性閉塞性肺疾患 (chronic obstructive pulmonary disease;COPD)は高齢化,喫煙習慣,さらには大気汚染などの影響により増加傾向にある.欧米では成人の5~10%にCOPDが認められ,カナダでは1980年代から1990年代にかけてCOPD患者は41%増加したと報告されている.本邦においても,40歳以上の成人の8.5%がCOPDに罹患し,増加傾向にある1).加齢および喫煙は,COPDのみならず心血管疾患の重要な危険因子であり,COPDに心血管疾患が合併する頻度はかなり高率であることが推察される.
本稿では,COPDにおける心血管疾患の臨床的意義とその発症機序について概説する.
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