メディチーナジャーナル アレルギー
アレルギー性疾患の頻度
荒木 英齊
1
1東大物療内科
pp.1263
発行日 1964年11月10日
Published Date 1964/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200579
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疾患の発生率について,およその常識を持つていることは,診療に際しても重要である。しかしアレルギー性疾患に関しては,従来,特定の診療機関の来院者における頻度を挙げた報告以外には,調査の困難さも手伝つてか,疫学的見地からとり上げた報告は少なく,したがつて一般人口における実態は,あまり知られていない。
川上ら(総合医学,11(13),1097,1957年)は,2会社の従業員494人を対象に調査を行ない,気管支喘息1.2%,蕁麻疹(急性,慢性を含む)24.5%,薬剤アレルギー5.9%と発表している。いうまでもなく,アレルギー性疾患の特徴として,調査時に症状が現われているのは,むしろ例外的で,調査は既往歴が中心となる。
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