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Current Opinion
心房細動の治療と合併症―塞栓症の治療を中心に
Atrial Fibrillation: Complication and treatment-preventive strategy for thromboembolic complications
後藤 信哉
1
Shinya Goto
1
1東海大学医学部内科学系
1Department of Medicine, Tokai University School of Medicine
pp.1365-1368
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100945
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心房細動をめぐる最近1年間の話題
(1) 心房細動の塞栓症予防と治療
人口構造の高齢化とともに心房細動の症例が増加している.外来にて注意深い観察を行えば相当程度の症例が一過性心房細動の既往を有することに気づく.慢性,持続性心房細動の症例も65歳以上の患者の5~10%に達するとの報告もある.米国では2001年に230万人であった心房細動症例は2050年には560万人に増加するだろうとも予測されている1).
心房細動は不整脈であるから患者には動悸という症候をもたらす.一部の患者は動悸のため不安になり,しばしば救急外来を受診することになる.動悸という自覚的症候は心房細動の罹病期間の増加とともに減少する.生命に危険を及ぼす,あるいは長期にわたるquality of lifeの障害をもたらすことは少ない.
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