今月の主題 血栓症とDIC
血栓症の治療と再発予防
心房細動と塞栓症予防
青崎 正彦
1
,
薄井 秀美
2
,
佐藤 加代子
2
1国立横浜病院臨床研究部
2東京女子医科大学循環器内科
pp.1336-1338
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905190
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ポイント
●心房細動(AF)で僧帽弁狭窄症,人工弁置換例,一過性脳虚血発作あるいは脳塞栓症の既往,高血圧(コントロールされている),うっ血性心不全,冠状動脈疾患,糖尿病,甲状腺機能亢進症を有する例は,塞栓症のリスクが高いのでワーファリン療法を行う.ただし,75歳を超えた例では脳出血のリスクがあるので,アスピリンを用いることもある.
●非弁膜症性心房細動(NVAF)では,ワーファリンはアスピリンの約2倍の塞栓症防止効果を有する.
●65〜75歳で塞栓症のリスクファクターのない例では,塞栓症の予防に,ワーファリンほどの効果はないがアスピリンも用いられる.
●除細動の前後にはワーファリン療法が必要である.
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