Japanese
English
Bedside Teaching
感染性大動脈瘤
nfected Aortic Aneurysm
平本 明徳
1
Akinori Hiramoto
1
1川崎幸病院大動脈センター
1Kawasaki Saiwai Hospital Aortic Center
pp.1357-1360
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100943
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はじめに
感染性大動脈瘤は比較的稀な疾患であるが,その死亡率は16~44%1)と,非感染性大動脈瘤に比べて非常に高く,早期診断と早期治療が必要である.非感染性大動脈瘤に対する治療としては,動脈瘤内への血流遮断を目的とした人工血管置換術や,最近ではステントグラフト内挿術が一般的である.感染性大動脈瘤の場合,基本的には感染のコントロールと感染巣の可及的切除,動脈瘤内への血流遮断が必要であり,抗生剤投与や非解剖学的バイパス術,また非感染性と同様に人工血管置換術やステントグラフト内挿術が行われる.しかし,なんらかの形で感染が関係しているため,前述のような異物を体内に留置する治療は重症感染症につながる可能性があり,抗生剤の投与期間と外科的処置を行うタイミングは非常に難しい.
本稿では,感染性大動脈瘤の最近の見解と治療法について概説する.
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