境界領域 転科のタイミング
解離性大動脈瘤
川田 志明
1
,
小出 司郎策
1
,
正津 晃
1
Shiaki Kawada
1
,
Shirousaku Koide
1
,
Akira Shohtsu
1
1東海大学医学部・外科I
pp.2018-2027
発行日 1984年11月10日
Published Date 1984/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219311
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突然の胸背部激痛で発症する解離性大動脈瘤は,解離の進展とともに主要分枝動脈の閉塞症状をはじめ心タンポナーデ,血胸,大動脈弁閉鎖不全など致命的な合併症が起こり,発症後24時間で20%,2週間で60%,3〜6ヵ月で90%死亡するとされる自然予後の最も不良な疾患の一つである.
このように急性で重篤な経過をとるため,発症直後の諸症状をもとにまず急性大動脈解離を疑って診断の確定を急ぎ,解離の進展メカニズムに合致した的確な治療方針を立てることが救命の鍵となる.
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