Japanese
English
綜説
ロイコトリエンB4と呼吸器疾患
Leukotriene B4 and Respiratory Disease
奥野 利明
1
,
横溝 岳彦
1
Toshiaki Okuno
1
,
Takehiko Yokomizo
1
1九州大学大学院医学研究院医化学分野
1Department of Medical Biochemistry, Faculty of Medical Science, Kyushu University
pp.423-428
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100776
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はじめに
細胞の生体膜を構成する脂質は,その両親媒性の性質を利用した脂質二重膜を構成し,生命活動の<場>を提供している.また脂質は,生命体が生き抜くための最も効率の良いエネルギー源としても利用されている.本来は飢餓に備えるために進化したシステムが,近年のメタボリックシンドロームの原因となっているのは皮肉な結果である.もう一つの脂質の重要な機能は,生理活性脂質としての役割である.
本稿では,生理活性脂質の一つであるロイコトリエンB4(LTB4)とその受容体について解説し,受容体遺伝子改変マウスの解析から明らかになってきたLTB4と呼吸器疾患との関連を紹介する.
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