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Bedside Teaching
J-RHYTHM試験
The J-RHYTHM Study
山下 武志
1
Takeshi Yamashita
1
1㈶心臓血管研究所第3研究部
1The Cardiovascular Iustitute
pp.929-934
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100721
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はじめに
近年,様々な領域で無作為比較臨床大規模試験の結果が報告され,クリニカルエビデンスとして日常臨床に活用されている.不整脈領域でのエビデンスとしては,かの有名なCAST試験にはじまり,1990年代に心室性不整脈を対象として多くの臨床大規模試験が報告され,2000年になり心房細動に関する試験結果が続々と報告された.他の分野でも同様であるが,このような臨床試験はそのほとんどが欧米でなされたものであり,本邦のエビデンスといえるものは皆無に近い.本来,クリニカルエビデンスは「聞く」もの,「教えてもらう」ものではなく,「自らの問題意識」で「自ら築く」ものであろう.このような地道な努力の上にこそ得るものも多いはずである.このような考えのもと,本年2003年度より,日本心電学会主催,日本循環器学会後援のもと医師主導型臨床試験として「心房細動の薬物療法に関する多施設共同無作為化比較試験:略称J-RHYTHM試験」が開始された.本稿ではその成立の経緯と概要について述べる.
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