Japanese
English
綜説
呼吸困難感のメカニズム
Mechanisms of Dyspnea
泉崎 雅彦
1
,
本間 生夫
1
Masahiko Izumizaki
1
,
Ikuo Homma
1
1昭和大学医学部第二生理学
1Department of Physiology, Showa University School of Medicine
pp.57-65
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100612
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はじめに
呼吸困難感とは呼吸に伴う不快な感覚と定義することができる.呼吸器疾患のみならず,循環器疾患や神経筋疾患,精神疾患などの多くの疾患が呼吸困難感の原因となりうる.体の異常を示す警告反応であると理解できるが,同時に呼吸困難感に悩む患者の日常生活を制限し生活の質を低下させてしまうことも事実である.臨床の場では呼吸困難感は痛みと同様に何とか除去してほしいという切実な要求が存在する.あらゆる治療法の開発に共通することであるが,呼吸困難感を軽減あるいは除去していく方法を確立するためには,その発生メカニズムを理解することが重要である.
本稿では,現在までに考えられている呼吸困難感発生メカニズムについて概説する.
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