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特集 循環器疾患治療の新たなアプローチ:アルドステロンを見直す
レニン・アンジオテンシン系におけるアルドステロンの位置づけ
Aldosterone and Renin-Angiotensin System
菅野 義彦
1
,
鈴木 洋通
1
Yoshihiko Kanno
1
,
Hiromichi Suzuki
1
1埼玉医科大学腎臓内科
1Department of Nephrology, Saitama Medical School
pp.1223-1229
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100591
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はじめに
アルドステロンは従来レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA系)において最終的に生成されるホルモンとして認識されていたが,生体に対する作用としてはその一段階前の生成物であるアンジオテンシンII(AngII)のほうが圧倒的に強く,抑制する対象としてはあまり注目されていなかった.しかし,最近の知見によりAngIIの直接作用はもちろん,さらにはアルドステロンの作用を抑制してより強力にRAA系をブロックすることにより,より一層臓器保護を図れる可能性が見出されている.
本稿では,こうしたアルドステロンの再評価ともいうべき最近の知見について自験例を含めて概説する.
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