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綜説
臨床研究を計画するときに知っておきたい統計的側面
Important Statistical Aspects in Designing Clinical Studies
柳川 堯
1
,
服部 聡
1
Takashi Yanagawa
1
,
Satoshi Hattori
1
1久留米大学バイオ統計センター
1Biostatistics Center, Kurume University
pp.1317-1323
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100504
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はじめに
改正GCP(2003年)の下で医師主導の治験が実施されている.また,GCPの適用外とされる研究者主導の臨床試験においても,行政指導による様々な指針が設定され,患者の人権やプライバシー保護に注意をはらった臨床試験が計画されている.臨床研究の失敗は許されない時代となった.試験に協力していただいた患者のみならずその背後にいる多くの患者の期待に対する裏切りであり,また貴重な時間と資源の浪費でもあるからである.失敗は,不適切な実験計画による比較可能性の欠落,種々のバイアスの混入,データ数不足など,バイオ統計学に関する知識と教養の欠落に起因することが多い.
本稿では,臨床研究を失敗なく行うために重要な,研究計画段階におけるバイオ統計学の基本を概説する.
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