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はじめに
心臓リハビリテーションにおける運動療法のガイドラインは,1990年AHA(American Heart Association)からの報告が最初であり1),これが基本となってその後のガイドラインは改訂を重ねており2),現在は2001年のレポートが最終版となっている3).また,ACSM(American College of Sports Medicine)は運動負荷試験と運動療法に関するガイドラインを定期的に教科書として刊行しており,現在第7版まで出されている4).運動療法に関しては,以上の報告が重要であるが,心臓リハビリテーションは運動療法のみではなく,包括的なアプローチが重要とされている.心臓リハビリテーションプログラムに関しての報告はAHAから1994年に出されており5),これには心臓リハビリテーションの基本的な考え方が述べられている.さらに,二次予防に関しての冠危険因子の具体的な数値目標とアプローチの仕方をエビデンスに従って分類したガイドラインをAHAとACC(American College of Cardiology)が合同で2006年にアップデート版を出した6).また,二次予防を含めた心臓リハビリテーションのガイドラインをAACVPR(American Association of Cardiovascular and Pulmonary Rehabilitation)が教科書として第4版を出している7).わが国では日本循環器学会が運動療法に関するガイドラインを出している8).
本稿では以上の報告を中心にまとめることにする.ヨーロッパでもESC(European Society of Cardiology)が中心となりいくつかの報告が出されている9~11).さらに心不全に関する運動療法のガイドラインもすでにAHA12)やESC13,14)から報告されているが,紙面の関係で割愛する.
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