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特集 心臓リハビリテーションの最前線
わが国における心臓リハビリテーションの現状
Current Advances in Japanese Cardiac Rehabilitation
野原 隆司
1
Ryuji Nohara
1
1(財)医学研究所北野病院循環器内科
1Division of Cardiology, Kitano Hospital
pp.1151-1157
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100480
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心臓リハビリテーションの新しい潮流
心臓リハビリテーションは本来,心筋梗塞,心臓バイパス術などの後の機能回復,社会復帰という概念で進められてきた.日本でもここ30年はその歴史であったが,最近では心不全という全身状態の悪化に対する機能回復というかなり広い概念で捉えられている.監視下であったものから,最近では非監視下運動療法も実際的になっている.
しかし,アメリカ,ヨーロッパでは,既にリハビリテーションが機能回復という当初の目的概念から,冠危険因子の是正による一次,二次予防というもっと前向きのリハビリテーションの概念へと変貌し,さらに近未来では病気の撲滅というような積極的な意味合いにまで進化を遂げる勢いである.一般的には,リハビリテーションは運動療法を中心として,各個人のしっかりとしたモニタリングによる生活習慣是正,行動変容,そして教育が中枢的な構造である.
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