特集 わが国の小児心臓移植
1.わが国における小児心臓移植の現状
福嶌 教偉
1
1国立循環器病研究センター移植医療部
キーワード:
心臓移植
,
心筋症
,
補助人工心臓
,
免疫抑制療法
Keyword:
心臓移植
,
心筋症
,
補助人工心臓
,
免疫抑制療法
pp.435-439
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001714
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欧米で小児心移植は末期的心不全患者の外科的治療として定着しているが,わが国では,1999年2月に脳死臓器移植が開始されたものの,臓器移植法では15歳未満の臓器提供の意思が認められていなかったので,多くの小児例が海外で心臓移植を受けていた.2010年7月に改正臓器移植法が施行され,臓器提供者の年齢制限が撤廃され,小児(18歳未満)からの脳死臓器提供は徐々に増加してきた(2020年8月末まで6歳未満8件,6〜10歳2件,11〜14歳6件,15〜17歳3件の計19件).レシピエント選定基準が改訂され,小児ドナーの心臓はすべて小児に移植されるようになりStatus2で待機していた拘束型心筋症2件が心臓移植を受けることができるようになり,2019年以降,海外渡航心臓移植症例は年1件になった.
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