特集 第1回看護研究セミナー
討議資料
わが国における看護研究の現状
第1回看護研究セミナー準備委員会
pp.368
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200319
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- 文献概要
看護の実践者は患者のケアにあたって,さまざまな試みを行ない,多くの者は経験のつみかさねとともによき実践者として患者のケアに貢献してきている。一方,看護の学生教育にあたる者も,学生指導を通して同様によい看護の展開に努めてきている。そして数多くのスタディもなされてきた。しかしこれらの看護職の人々の多大の努力にもかかわらず,それを蓄積させていくという点において欠けていることを今反省してみなければならないと思われる。この理由としては,スタディを試みるナースのなかに科学的な展開方法が十分に浸透していないことと,また看護文献の情報活動が未熟であるということがあげられよう。そこで本セミナーの準備委員会においては,これらの問題を検討した結果,最近報告された看護のスタディをレビューし,そのありのままのすがたを表わし,また研究をすすめていくうえに必要な研究費の問題を提起し,検討のための一資料にしたいと考えた。
まずはじめに,わが国における近年の看護研究の動向を示し,次に研究報告や研究報告の記述の方法についての問題を指摘し,後に研究費についてとりあげたい。
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