Japanese
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今月の特集 「心不全パンデミック」を迎え撃つ!
わが国における心臓移植の現状と未来
Overview of heart transplantation in Japan
簗瀬 正伸
1,2
1藤田医科大学医学部循環器内科
2藤田医科大学病院高度救命救急センター
キーワード:
心臓移植の適応
,
植込型補助人工心臓
,
メディカルコンサルタント
,
MC
,
心臓移植後の合併症と管理
,
拒絶反応の新しい診断方法
Keyword:
心臓移植の適応
,
植込型補助人工心臓
,
メディカルコンサルタント
,
MC
,
心臓移植後の合併症と管理
,
拒絶反応の新しい診断方法
pp.300-311
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202955
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Point
●わが国では年間55例程度の心臓移植が行われているが,心臓移植までの待機期間(ステータス1)は平均4年半と長く,心臓移植までのブリッジとして植込型補助人工心臓を用いることが多い.
●わが国では脳死下臓器提供者(脳死ドナー)の不足は深刻であるが,ドナーのコンディションを保ち,臓器提供に結び付けるためにメディカルコンサルタント(MC)による支援を行っている.
●心臓移植患者の生命予後は比較的良好(10年生存率88.7%)であるが,免疫抑制療法は終生必要であり,拒絶反応や感染症をはじめ種々の合併症に注意して治療を続ける必要がある.
●提供された心臓の拒絶反応の診断は,わが国では心筋生検による病理学的診断が主流であるが,近年,欧米では血清や組織を用いた分子診断にて拒絶反応を診断しうる手法が新たに確立され始めている.
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