Japanese
English
Current Opinion
心不全の再生治療―in situ preparationとcell culture(Cell Processing Center)
Regenerative Medicine for Heart Failure
五條 理志
1
,
西村 元延
2
,
許 俊鋭
1,2
Satoshi Gojo
1
,
Motonobu Nishimura
2
,
Shunei Kyo
1,2
1埼玉医科大学総合医療センター心臓血管外科
2埼玉医科大学心臓血管外科
1Department of Cardiovascular Surgery, Saitama Medical Center
2Department of Cardiovascular Surgery, Saitama Medical School
pp.1123-1128
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100477
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
心不全に対する再生治療をめぐる最近1年間の話題
細胞移植で心臓病を治療する研究が行われ始めて久しい.その間に幹細胞生物学の著しい進歩があり,移植ドナー細胞として多くの細胞が候補に挙げられている.再生不可能と考えられてきた心臓にも心筋幹細胞の存在が示唆され,実験レベルでは種々の細胞移植による不全心の機能改善が数多く発表されている.そのいくつかの細胞群においては,既に臨床のrandomized trialが行われるようになった.
ドナー細胞としては,大きく体性幹細胞と胚性幹細胞の2種類に分けられるが,ヒト胚性幹細胞は倫理上の問題が存在し,まだ臨床に使用できる状態にはない.体性幹細胞には,骨髄および末梢血由来の単核球・有核球細胞・特殊なマーカー・性質を有する幹細胞・前駆細胞,骨髄および脂肪組織由来の間葉系幹細胞,骨格筋芽細胞,心臓幹細胞が挙げられる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.