特集 バイオNMR:細胞内分子の真の動的構造と相互作用を明らかにする
【第1部】In-cell NMR In-cell NMRを用いたin situ構造生物学
伊藤 隆
1
1首都大学東京 大学院理工学研究科分子物質化学専攻
キーワード:
Escherichia coli
,
磁気共鳴スペクトロスコピー
,
細菌タンパク質
,
タンパク質高次構造
,
培養細胞
,
卵母細胞
,
ras Proteins
,
タンパク質折畳み
,
タンパク質相互作用
,
Xenopus Dicalcin Protein
Keyword:
Bacterial Proteins
,
Cells, Cultured
,
Escherichia coli
,
Magnetic Resonance Spectroscopy
,
Oocytes
,
Protein Conformation
,
Protein Folding
,
ras Proteins
,
Dicalcin Protein, Xenopus
pp.815-819
発行日 2014年7月22日
Published Date 2014/7/22
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非侵襲性が優れ,かつ原子分解能での解析が可能なNMRは,細胞内の生体高分子の詳細な解析(in-cell NMR)に適している.細胞内の分子クラウディング環境は,タンパク質のいろいろな結合イベントのみならず,その立体構造やダイナミクスに影響を与えると考えられ,特にタンパク質表面のフレキシブルな領域の立体構造や,マルチドメインタンパク質のドメイン間の相対位置などの情報は,生理的条件下のタンパク質の活性発現メカニズム理解に新たな光をもたらす可能性がある.本稿では,細胞内タンパク質の立体構造解析を目指すin situ 構造生物学的アプローチについて取り上げ,現状と将来の展望について概説する.
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