Japanese
English
綜説
大動脈解離と酸素化障害
Aortic Dissection and Lung Oxygenation Impairment
小武海 公明
1
,
望月 正武
1
Kimiaki Komukai
1
,
Seibu Mochizuki
1
1東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科
1Division of Cardiology,Department of Internal Medicine, The Jikei University School of Medicine
pp.739-743
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100423
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はじめに
急性大動脈解離の症例において,発症当日の肺酸素化は正常にもかかわらず2~3日後に急速に肺酸素化の障害を認めることが多い.そして,肺の酸素化が悪いために人工呼吸器を必要とする場面にしばしば遭遇する.しかしながら,肺酸素化障害のメカニズムは明らかでない.
最近,肺酸素化障害が血清CRP値と相関することから,炎症の関与を示唆する報告が本邦のいくつかのグループから発表された1~4).本稿では,それらをふまえ,急性大動脈解離における肺酸素化障害のメカニズムについて総説する.
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