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特集 COPD―診断・治療概念のup-to-date
GOLDとわが国のCOPDガイドライン
Strategies for the Diagnosis and Management of COPD in the GOLD and JRS Guidelines
植木 純
1
,
福地 義之助
2
Jun Ueki
1
,
Yoshinosuke Fukuchi
2
1順天堂大学医療看護学部
2順天堂大学医学部呼吸器内科
1School of Health Care and Nursing, Juntendo University
2Department of Respiratory Medicine, Juntendo University School of Medicine
pp.1223-1229
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100387
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はじめに
COPDは世界における慢性罹患率と死亡率の主要原因の一つである.患者数は全世界的に増加しており,2020年までに全世界の死亡原因の第3位になると推測されている.わが国で行われた疫学調査NICE studyでも,40歳以上の成人の8.5%,530万人がCOPDに罹患しており,欧米とCOPDの有病率,重症度分布が同じであることが明らかにされた1).一方,調査でCOPDと診断された被験者の90%がCOPDと診断されていなかった.COPDは発症リスク因子の回避と適切な管理により,有効な予防と治療が可能となる疾患である.COPDのさらなる啓蒙,予防,管理の向上が求められている.
本稿では,GOLD(Global Initiative for Chronic Obtructive Lung Disease)のガイドライン2~4),JRS(日本呼吸器学会)改訂第2版COPDガイドライン5)の特徴,診断・治療の考え方について解説する.
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