Japanese
English
Bedside Teaching
肺胞低換気の原因と鑑別診断
Pathophysiology and Diagnosis of Alveolar Hypoventilation
飛田 渉
1
Wataru Hida
1
1東北大学保健管理センター
1Health Administration Center, Tohoku University
pp.75-81
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100224
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はじめに
動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)が45Torr以上であれば病態として肺胞低換気があると考える.肺胞低換気を来す場合には,空気呼吸下において,動脈血酸素分圧(PaO2)の低下を伴う.PaO2が60Torr以下であれば呼吸不全という.この状態が1カ月以上継続した場合を慢性呼吸不全といい,1カ月未満であれば急性呼吸不全といっている.また,呼吸不全は肺胞低換気との関係で,高炭酸ガス血症を伴わないI型と高炭酸ガス血症を伴うII型に分類される1).
肺胞低換気を伴う呼吸不全は一般に重症例であり,本稿では肺胞低換気に焦点を当てて,肺胞低換気を来す機序,および肺胞低換気を来す疾患の鑑別診断を中心に概説する.
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