Japanese
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Bedside Teaching
好酸球増多症による心血管病変
Hypereosinophilic Syndrome and Cardiovascular Disease
渡辺 昌文
1
Masafumi Watanabe
1
1東京大学医学部附属病院循環器内科
1Department of Cardiology, The University of Tokyo Hospital
pp.83-87
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100225
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好酸球増多
1. 好酸球1)
好酸球は顆粒球に属し,運動能・食作用・脱顆粒・活性酸素産生能・殺菌能を持っている.形態的には好中球と類似しているが,特徴は,Acidic dye eosinによって赤く染色される好酸球顆粒の存在である.この顆粒は多彩なメディエーターを含んでおり,ヒスタミナーゼ活性を持つmajor basic protein(MBP)や過酸化水素による酸化を触媒する特殊な好酸球ペルオキシダーゼは,寄生虫に対する防御の役割を果たしたり,微生物を殺菌したりすると考えられている.さらにeosinophil cationic protein(ECP),eosinophilic peroxidase(EPO),eosinophil derived neurotoxin(EDN)などの傷害性蛋白も含んでおり,活性酸素とともに寄生虫を殺したり,腫瘍細胞を傷害すると推定されている.
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