Japanese
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綜説
バイオニック心臓病学―生体循環調節機能の代替と異常是正
Bionic Cardiology: Replacement and correction of cardiovascular regulation
杉町 勝
1
,
砂川 賢二
2
Masaru Sugimachi
1
,
Kenji Sunagawa
2
1国立循環器病センター研究所先進医工学センター循環動態機能部
2九州大学大学院医学研究院循環器内科
1Department of Cardiovascular Dynamics, National Cardiovascular Center Research Institute
2Department of Cardiology, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University
pp.511-518
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100208
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バイオニック心臓病学とは
われわれは,多くの難治性循環器疾患に対する治療の可能性を持つバイオニック治療戦略を開発した.「バイオニック治療戦略」とは,生体調節系の機能を知的な電子装置で代替することにより疾患を治療する種々の方法のことである.
例えば,ある疾患によって生体の循環調節系の一部が欠損した場合には,その欠損を補償することによりその疾患の機能再建治療が可能になる.電子装置が生体の調節機能を忠実にまねることができれば,その装置がまるで生体の一部であるように動作して循環器系を調節することができるようになる(図1a).
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