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Current Opinion
Lung Volume Reduction Surgery(LVRS)の現状と評価
Lung Volume Reduction Surgery(LVRS):an update
千原 幸司
1
Koji Chihara
1
1静岡市立静岡病院呼吸器外科
pp.201-205
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100027
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最近1年間のLVRSについての話題
この1年でLVRSを通じて蓄積された肺気腫の病態生理学的知見1~8)については文献リストに記載するにとどめ,LVRSの現況と今後に焦点を絞って述べる.
1 National Emphysema Treatment Trial(NETT)の結果とCooperらの遠隔成績
LVRSは各国での症例研究や比較研究により近接効果が報告される一方,米国では1996年より医療費の支払いが停止され,公的機関が介入する内科治療との比較試験(National Emphysema Treatment Trial:NETT)9)を受けた.1998年1月より2002年7月までにLVRS群(以下S群)608例,内科治療群(以下M群)610例に振り分けられ,2003年5月に結果が公表された.最重視された生存率では,S群の90日までの死亡率は7.9%と高かったものの,その後の死亡率はM群より低くなり,平均観察期間29カ月中のS群608例中157例の死亡数とM群610例中160例の死亡数とを比較すると,いずれも11%/人・年の死亡率となり,両群に差は認められなかった.もう一つの主要項目である運動機能改善度は,S群のほうが術後6,12,24カ月でM群より良好であった.
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