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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
病理
intraepithelial lymphocyte(IEL)
intraepithelial lymphocyte(IEL)
藤原 美奈子
1
1九州医療センター病理診断科
pp.723
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202880
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IEL(intraepithelial lymphocyte)は腸管をはじめ舌,子宮,腟などの粘膜構成上皮間に存在するリンパ球の総称と定義され,上皮内リンパ球または上皮細胞間リンパ球と訳される1).IELのほとんど(90%以上)はCD3e陽性かつCD8陽性のT細胞であり,上皮のE-カドヘリンと結合するαEβ7インテグリン(CD103)を有するため,上皮細胞に挟まるように存在する1)2).IELは,消化管では近位小腸に最も発生頻度が高く,遠位小腸や大腸では通常その発生頻度は低い2).
ヒト小腸粘膜のHE染色標本では,IELは粘膜上皮細胞の約6〜10個に対して1個の割合で認められる小型リンパ球であり,その核は丸く細胞中央に位置する1)(Fig.1).
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