増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
病理
IEL(intraepithelial lymphocytes)
二村 聡
1
,
石橋 英樹
2
1福岡大学医学部病理学講座
2福岡大学医学部消化器内科学講座
キーワード:
上皮内リンパ球
,
上皮細胞間リンパ球
,
胸腺外T細胞
Keyword:
上皮内リンパ球
,
上皮細胞間リンパ球
,
胸腺外T細胞
pp.698
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201042
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定義
IELは,腸管をはじめ舌,子宮・腟などの粘膜構成上皮間に存在するリンパ球(の総称)と定義され,上皮内リンパ球または上皮細胞間リンパ球と邦訳される.IELのほとんど(90%以上)がCD3e陽性かつCD8陽性のTリンパ球(T細胞)である(Fig. 1).上皮のE-カドヘリンと結合するαEβ7インテグリン(CD103)を有するため上皮細胞(epithelial cell)に挟まるように存在し,これがIELと称されるゆえんである.なお,他稿で解説されるLEL(lymphoepithelial lesion)と混同せぬよう注意したい.
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