Japanese
English
今月の主題 内視鏡医も知っておくべき病理診断リファレンス—下部消化管腫瘍
主題アトラス
大腸:鋸歯状腺腫
Traditional Serrated Adenoma
関根 茂樹
1
,
張 萌琳
1,2
,
橋本 大輝
1
,
斎藤 豊
2
Shigeki Sekine
1
1国立がん研究センター中央病院病理診断科
2国立がん研究センター中央病院内視鏡科
キーワード:
slit-like serration
,
異所性陰窩
,
前駆病変
,
MAPKシグナル経路
,
WNTシグナル経路
Keyword:
slit-like serration
,
異所性陰窩
,
前駆病変
,
MAPKシグナル経路
,
WNTシグナル経路
pp.300-303
発行日 2021年3月25日
Published Date 2021/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202270
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概念・定義
鋸歯状腺腫(traditional serrated adenoma;TSA)はWHO分類において,過形成性ポリープ(hyperplastic polyp),SSL(sessile serrated lesion)とともに鋸歯状病変に分類される大腸ポリープである1).典型的には左側結腸の有茎性・亜有茎性のポリープとして認められ,①スリット様の鋸歯状変化(slit-like serration),②豊富な好酸性細胞質と偽重層を示す紡錘型核を有する腫瘍細胞,③異所性陰窩(ectopic crypt formation),を主な病理組織学的特徴とする.比較的まれなポリープで,発生頻度は全大腸ポリープの1%以下とされる2).
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