Japanese
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今月の主題 内視鏡医も知っておくべき病理診断リファレンス—下部消化管腫瘍
主題アトラス
大腸:過形成性ポリープ(亜分類を含む)
Colorectal Hyperplastic Polyp
藤原 美奈子
1
Minako Fujiwara
1
1九州医療センター病理診断科
キーワード:
HP
,
MVHP
,
GCHP
,
鋸歯状構造
,
SSL
Keyword:
HP
,
MVHP
,
GCHP
,
鋸歯状構造
,
SSL
pp.288-290
発行日 2021年3月25日
Published Date 2021/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202266
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概念・定義
過形成性ポリープ(hyperplastic polyp;HP)は,1962年にMorson1)がmetaplastic polypとして紹介したのが最初であり,鋸歯状構造を示す数mmの非腫瘍性病変で直腸に好発し,癌化の危険性はないとされてきた1)2).左側結腸および直腸に多いとされる非腫瘍性過形成性病変である.
「大腸癌取扱い規約 第9版」3)では,腫瘍様病変として過形成結節(hyperplastic nodule)と過形成性(化生性)ポリープ〔hyperplastic(metaplastic)polyp;HP〕が挙げられている.過形成結節は肉眼的にはHPに類似するが,組織学的に上皮の鋸歯状増生を欠く.HPは腺管の延長・拡張を伴い,管腔側腺管に上皮の鋸歯状増生がみられるのが特徴とされ,上皮細胞は腺管全長にわたって弱好酸性の豊富な細胞質を有し,腫瘍性異型を欠き,増殖の強い部分は腺管の下半部にある.
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