Japanese
English
今月の主題 知っておきたい直腸肛門部病変
症例アトラス
腫瘍性疾患
直腸平滑筋腫─カルチノイドと鑑別を要する小病変
Leiomyoma of the Rectum
小林 広幸
1
,
遠藤 伸悟
1
,
藤見 寛子
1
,
清森 亮祐
1
,
大石 篤美
1
,
原 裕一
1
,
恒吉 正澄
2
Hiroyuki Kobayashi
1
1福岡山王病院消化器内科
2福岡山王病院病理診断科
キーワード:
平滑筋腫
,
鑑別診断
,
直腸カルチノイド
,
肛門腺囊胞
,
超音波内視鏡
Keyword:
平滑筋腫
,
鑑別診断
,
直腸カルチノイド
,
肛門腺囊胞
,
超音波内視鏡
pp.1010-1012
発行日 2018年6月25日
Published Date 2018/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201420
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疾患の概念
消化管の平滑筋腫は筋原性の良性腫瘍であり,以前は消化管筋層から発生する腫瘍のほとんどは平滑筋腫と考えられていたが,病理診断に電子顕微鏡が導入されるようになり筋層由来の腫瘍の多くが平滑筋細胞としての特徴像を有しないことが明らかとなった.その後,消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor;GIST)という概念とc-kit染色診断の確立により,従来の平滑筋腫の多くはGISTであることが判明した1).今日では真の平滑筋腫は広義の消化管間葉系腫瘍の10〜15%を占めるとされている2).消化管では食道に好発し,大腸はまれであり,発生部位としては直腸〜S状結腸に多い3).
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