Japanese
English
今月の主題 知っておきたい直腸肛門部病変
症例アトラス
腫瘍性疾患
直腸良性リンパ濾胞性ポリープ
Benign Lymphoid Polyp of the Rectum
迎 美幸
1
,
小林 清典
2
,
松本 育宏
1
,
川岸 加奈
1
,
横山 薫
1
,
佐田 美和
1
,
小泉 和三郎
1
Miyuki Mukae
1
1北里大学医学部消化器内科学
2北里大学医学部新世紀医療開発センター
キーワード:
直腸良性リンパ濾胞性ポリープ
,
内視鏡所見
,
超音波内視鏡
Keyword:
直腸良性リンパ濾胞性ポリープ
,
内視鏡所見
,
超音波内視鏡
pp.1008-1009
発行日 2018年6月25日
Published Date 2018/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201419
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疾患の概念
直腸の良性リンパ濾胞性ポリープ(benign lymphoid polyp;BLP)は,粘膜下層の正常リンパ濾胞の限局性過形成に伴う,粘膜下腫瘍様隆起とされる.リンパ濾胞が過形成を来す原因は,何らかの慢性刺激による反応性の変化とする説が有力である1).組織学的には,粘膜から粘膜下層の胚中心を有するリンパ濾胞から成り,粘膜上皮は萎縮し固有腺管の消失やびらんを認める.
本邦では,rectal tonsil,benign lymphoma,pseudolymphomaなどとも呼ばれる.BLPは,欧米では数多く報告されているが,本邦での報告は比較的少ない.中高年の女性に多く,血便を契機に発見されることが多いが,無症状の場合も少なくない2)3).
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