--------------------
書評「Erweiterte Verfahren der Magenfunktionsdiagnostik」
川井 啓市
1
1京都府立医科大学公衆衛生学教室
pp.942
発行日 1975年7月25日
Published Date 1975/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112424
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
1800年代の終りから,今世紀のはじめにかけて,現在行なわれている胃疾患に対する診断学の基礎はほぼ確立されたが,その際中心的な役割を演じたのがドイツ医学であったことは周知の事実であろう.
しかし,その後消化管ホルモンの抽出,合成または胃内視鏡機種の開発など消化管をめぐるトピックについては,西ドイツは米国,北欧諸国,日本等に多少遅れをとって来たと言わざるをえない.19世紀から20世紀の前半にかけての華やかさの故に,その断層を一層強く感じるのである.とくに胃疾患の病態生理学的な診断法に関してはNöllerが,ラジオ・カプセルで胃内pHのテレメータリングを実用化した以外みるべきものがなかったのである.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.