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Dekapitation nach dem Wennersehen Verfahren(Wenner法による断頭術)/Seasonal Variation in Complication of Pregnancy
pp.615,618
発行日 1959年7月10日
Published Date 1959/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201999
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元来の断頭術は,胎児頚部への到達困難,術者の視野外での操作,特殊器械の使用という欠点があつたが,Wenner (1946)は,この欠点を除く新法を発表した。
この方法は,胎児の両上肢を脱出させ紐で結び助手に牽引させ,胎位をdorso-inferiorとしDuboi又はSchieboldの剪刀で頚部を切断するのである。この方法は,胎児頚部へ到達容易で,又術者の視野中にあり,他の部分を切断する危険もなく容易に行い得るが,一方危険で熟練を要する剪刀を使用するので,著者はこの点を改良した。その方法は,楽器のギター線(6番)を,Blond氏指帽を利用する場合と同様の操作で胎児頚部にめぐらし上下に動かして切断するのである。著者は,胎児の頚部にギター線をめぐらす場合,ギター線の両端に輪を作り,一方の輪のすぐ下を拇指先端掌側に絆創膏で固定,子宮内に挿入し他側の示指又は中指先端にこの輪を引掛け導き出し,両端の輪を各々の示指に掛け,交互に上下に動かす操作を行うのである。又Doyenの腟鏡を使用すると,視野を拡大,母体軟部組織を損傷することなく遂行出来る利点がある。ギター線を利用した場合,胎児の切断面は,平滑規則的で剪刀を使用した場合の如く,切断面の不規則や,骨粉砕は起らない。
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