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書評「消化管内視鏡診断学大系10 大腸」
石川 浩一
1
1東京大学外科
pp.1454
発行日 1974年11月25日
Published Date 1974/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112137
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この20余年間,胃の内視鏡からはじまって食道・十二指腸・小腸の内視鏡へと,わが国の消化器内視鏡学会の研究陣は国際的に引きつづき指導的役割を演じてきた.さらに大腸の内視鏡診断学についても,弘前大学松永藤雄教授らを先達として早くから研究が進められてきており,とくに大腸カメラと大腸ファイバースコープの開発,腸管深部への挿入法,生検材料採取法,撮影,記録法などについて輝かしい業績をあげている.
今回,消化管内視鏡診断学大系の第10巻として大腸の部が刊行されるに至った.本巻は,関東逓信病院故内海胖博士と東大内科丹羽寛文博士らを中心にして,わが国の第1線の内視鏡学者19名によって執筆されている.全300余頁の中に,大腸内視鏡の歴史・器種・検査法,良性腫瘍・癌・潰瘍性大腸炎・非特異性大腸炎・肉芽性大腸炎・憩室症・赤痢・結核その他の内視鏡学的診断が記載されている,そして,内視鏡像を主とした200余のカラー写真,それらのシェーマやX線像200余,表60,文献300余などが附属している.
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