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書評「肝障害―アルコール・薬物障害例とその病像」
武内 重五郎
1
1東京医科歯科大学
pp.1633
発行日 1975年12月25日
Published Date 1975/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112122
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近年,アルコール消費量の急速な増加とともに,わが国においてもアルコールに由来する肝障害が臨床上の大きな問題となってきた.また,多くの新薬の登場により,それと平行して薬物による肝障害症例もしばしば遭遇されるところであり,現在肝疾患患者に接したとき,詳細なアルコール摂取歴と薬剤使用の有無に関する病歴聴取は不可欠のこととなっている.
このように,アルコールおよび薬物による肝障害に対する関心が高まっているとき,千葉大学伊藤進博士により本書が刊行されたことは,きわめて意義深いことと思われる.伊藤博士はこれらの問題の重要性に早くから注目し,多数の症例について精細な観察をつづけ,すぐれた業績を発表してこられた方であるからである.
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