グラフ 外科医のためのX線診断学・4
腹部単純X線像—急性腹症
平松 慶博
1
1東京女子医科大学放射線科
pp.465-470
発行日 1978年4月20日
Published Date 1978/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206925
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急性腹症の腹部単純撮影は,立位と臥位の正面像が基本である(図1,2).よく立位一枚のみを撮影しているのを見る.腹部単純撮影とは立位で撮るものと,誤解されている傾向がある.腹部単純は,臥位が基本であるが,腸管の穿孔を疑つて,フリーエアーの存在を確認したいとか,あるいは閉塞性イレウスを疑つて腸管内ガスの状態を見たいとかいう場合には,立位を撮ることが多いが,この場合も,立位のみではなく,立位と臥位を撮るべきである,これ以外の場合には,もし一枚撮るとすれば臥位のフィルムの方が情報量が多い.
立位の場合は,必ず横隔膜を含むことが必要である(図1).臥位では骨盤腔を十分含むようにすると(図2)腹部全体を見ることができる.
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