一頁講座
Comptonの囊
竹本 忠良
1
1東京女子医科大学消化器内科
pp.1404
発行日 1971年10月25日
Published Date 1971/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111522
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以前,胃鏡検査をやっていた頃のことである,しばらく廊下の長椅子に坐ってやれやれ苦しい検査も終ったと思っている患者から稀ではあったが,両顎のところが急にふくれているが心配ないでしょうかといわれたことがあった.
たしか4~5例は経験したように思う.患者の訴えがあってよく視ると,たしかに両側の耳下腺の下が対称性にプーと腫れている.触ってみると柔かい腫脹で,血腫ではないことはすぐわかる.自発痛もないし,圧痛も訴えない.空気が入ってふくらんでいると表現するのがいかにも正しい.
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