研究会紹介
阪神消化器研究会
三浦 洋
pp.1054
発行日 1969年8月25日
Published Date 1969/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111095
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当地区は大阪には,阪大,大阪市立医大,大阪医大,関西医大,神戸には,神戸医大の各大学があり,また大阪府立成人病センター,神戸癌センター等癌を専門とする特殊機関もありまた各種官公立の大病院も多く,それ等の機関のうちのあるものでは,消化器病の研究グループにより,それぞれ別個に研究会をもち,盛んに研究討議が行なわれているようであるが,これ等の研究会は一般開業医に対して広く門戸を開いているというわけではなく,したがって開業医に対しては大阪府または兵庫県医師会が時々その医学講座で,消化器疾患の問題をとりあげることがある程度で,興味を有する開業医はそれで僅かに渇を癒すという程度にすぎない.
私立では大阪地区には古くから湯川胃腸病院,西下胃腸病院が,また神戸には宮地胃腸病院があり,また一方胃腸科を専門としたり,また消化器疾患に興味を有する開業医も次第に増加の傾向にあり,これ等一般開業医の間において消化器疾患に関する組織的な研究会を希望する声が漸次高まってきた折柄,川島前理事長のおすすめと御後援もあり,当地区でも以下に述べるような研究会がもたれるはこびとなった.上述のごときこの地区の動向から,この研究会は,この地区におけるトップレベルが集る,いわゆる早期癌研究会形式ではなく,一般開業医を主体とし,一般開業医に対して,日進月歩の消化器疾患に関する専門知識の向上,殊に最近急速に進歩した臨床諸検査に関する理解を深めることを当面の目的とし,会員間の向上と相まって漸次いわゆる早期癌形式の研究会に発展してゆくようにとの願いをもって始めた.
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