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書評「胸腺―その基礎と臨床」
鈴木 鑑
1
1東京大学医学部血清学教室
pp.796
発行日 1968年6月25日
Published Date 1968/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110844
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「謎につつまれた臓器」として機能の明らかにされていなかった胸腺は,その生体における意義が近年次々と解明されると共に注目をあびるようになってきた.それは,古くから考えられていた内分泌的な機能とは異なる方向への研究の発展によるものであって,幼若動物での胸腺摘除術の開発によって胸腺のもつ特殊なリンパ組織としての機能と,免疫反応に対する胸腺の指導的な役割が明らかになったためである.
本書は,この方面における最もすぐれた研究者の協力によって出来上がったものであり,形態と機能の面から,また基礎と臨床の面から,あますところなく胸腺の問題をとりあげている.
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